うたたね♪日記

「悲しい歌」


どんなふうに　どんんな思いを
誰に　どこに　何に
どうしたらいいのか
わからなかったんだ

幼くて　小さくて
焦って　迷って　悩んで
でも
どんなにがんばったって
答えは見えてこなくて
わからないまま手当たり次第
引っ掻きまわして

誰かを
傷つけることで
自分が
価値のない存在に思えて

傷つけることで
傷ついた自分の傷を
えぐって

痛く無いと強がって

強がたって
強く無い事くらいわかってる
けど
強くなくてはいけない気がして
弱さを受け入れる
そういう強さを知らなかった


心がどんなに過去ばかり見ていても
時間は未来にしか進まない
わかっているのに
気付くと
過ぎた事ばかりを考えて

いつか
万能の自分が登場して
何でもできるようになる日が
いつか
素敵な誰かが手を差し伸べてくれて
全てを解決してくれる日が
訪れるのを
ただ
待って

悲しくなった


深い悲劇の谷底に
飛び立つ羽の音が聞こえるだろうか
喜びの風に舞う花々のおしゃべりが
くすぐり合う木の葉のざわめきが
大地を潤す雨の足音が
聞こえるのだろうか

悲しい歌なんて
好きじゃなかったのに
悲しい歌は寄り添ってくれる

暗く深い谷底に
漂い沈み降りてきて
憂いに共鳴し
澱みを押し流し
涙となって心を洗う

悲しい歌なんて
好きじゃなかったのに
その優しさは記憶に残る

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