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うたたね♪日記

元・絵本カフェ詩多音オーナーのブログです。 現在は、絵本をつなぐ活動の  心 色~ココカラ~ メンバーとして活躍中!!!

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『MIMI』第四話・雲野詩子

MIMI  -ミミと美海と滝さんについて-

     第四話

 

私が夕食の片付けをしている間、

滝氏はソファーに座ってテレビを見たり雑誌を読んだりしている。
   
ただ寛いでいる様にも見えるが多分、

私が片付終わるのを待ってくれている様だ。

なぜなら、私がおやすみなさいと言って

二階の彼の部屋から出て三階の自分の部屋に戻ると、

リビングの灯りが消えて彼の寝室の灯りが付いている事に

最近気がついた。

リビングは東側の私の部屋の真下、

滝氏の寝室は南側、隣の部屋の真下である。

半年も経ってやっと気付くとは我ながら気が利かない。

今日こそ、待ってくれなくて良い、

とお伝えしようと思って、もう二週間が経つ。

三ヶ月前に日向が来てくれた時、なぜか三人で食事をした。

もちろん私が作った夕食だ。

仕事から帰ってきてご迷惑だろうから、

と気が進まない事を伝えたのだが

日向は会って話をしてみないと気が済まない様子だった。

滝氏にも嫌な顔をされるのではないかと心配したが、

意外にも快く食事をご一緒してくれた。

きっと日向が美人で人好きする雰囲気だからだろうと

私は踏んでいる。(単に滝氏がいい人なのかもしれないが)

あの時既に、滝氏が待ってくれている事に気付いていれば

日向から滝氏に軽く、


「美海が片付け終わるのなんて待たなくていいですよ」


とかなんとかうまい事言ってもらえたのに。

日向は滝氏を大変気に入った様で


「いい人で良かったじゃない。安心した」


そう言って帰ったきり連絡をよこさなくなった。

少し寂しいが片道一時間の距離を多忙な中わざわざ

都合を付けてきてくれたのは本当に嬉しかった。

心配してくれてありがとう。

と一応メールを送っておいた。(口頭では恥ずかしくて言い辛い)

日向からの返信は無かった。彼女らしい。

あぁーもう一度来てくれないかなーと思っても

もう来てくれないだろうな。

最近彼が出来たと言っていたし。

そう言えばネコのミミは人懐っこく無い、と滝氏は言っていたが、

きっと嘘だ。

ここに越して来た日に初対面した時からすっかり私に懐いている。

最近では夜になると私の部屋に入って来て、

窓際に置いてある肘掛け椅子に丸まって寝る。

これは備え付けで置いてあった肘掛け椅子で、

少し古く、深くゆったりと座れるとても良い椅子だ。

今まで大切に使われて来た様に思われる。

私もとても気に入っている。

私が座っている時は私の膝の上に丸まる。

シャンプーも嫌がらずにさせてくれるし、

ブラッシングするときも気持ち良さそうにしている。

名前が一緒だからネコの方も安心しているのだろうか。

そう言えば滝氏の部屋にはあまり近づかないようだが

・・・オスだからか?


「ミミってオスだったの?」


滝氏が驚いている。私はその事に驚く。


「知らなかったんですか?」


「知ってたらミミとは名付けなかったよ」


庭をウロウロするわりに僕には近づいて来てくれないから。

少し寂しそうに言う。

名前を付けたのは懐いて欲しかったからなのかもしれない。

かわいいひとだ。


「ネコ好きなんですか?」


「そうだね、ミミはかわいいと思うよ」


!・・・自分のことを言われたのかと一瞬息が止まった。

わかっていても、名前が同じとは厄介だ。

顔が赤くなっていない事を願う。もしくは、

赤くなっている事に滝氏が気付かない事を。


「おかわりは良いですか?」


「十分です。ごちそうさま」


そして、滝氏はソファーへ移動する。

ソファーへ移動した彼にお茶を出す。

だいたいは決まってほうじ茶を出す。

日によってはアレンジする。

疲れてそうな時は梅干しをプラス。

風邪っぽい時は生姜と醤油もプラス。

初めて出したときは不思議そうにしていた滝氏も

飲んでみてそれなりに気に入ったらしく、残した事が無い。

今日は元気そうなのでただのほうじ茶を出す事にした。

持って行った時に待たなくても良いという事を言おうと思ってたのに


「アイスあります」


と言ってしまった。


「じゃぁもらおうかな」


と言ってくれたので、アイスを持って行く時にもう一度。と思い直した。


「あの、滝さん」


「はい」


目が合って怯んでしまった。


「いえ、片付けをします」


「?」


そして今日も、まぁ、いっか。で終わってしまった。


~つづく~






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『MIMI』第三話・雲野詩子

MIMI   -ミミと美海と滝さんについて-


    第三話

「え?何なのその少女漫画みたいな展開は。

 本当に大丈夫なの?

 その人の事よく知りもしないで、共同生活なんて。

 ちょっと美海!

 あんたもう26なんだからちゃんと考えた方が良いよ。(いろいろ)」



電話の相手は一歳年下の友人、高橋日向(たかはしひなた)。

腐れ縁というのか、幼稚園から高校まで一緒で、

実家は斜め向かい。

卒業して私は家を出て、育った町から離れた。

そのためもうなかなか会う事も無いだろうと思っていたら、

一年後、高校を卒業して大学に進学した彼女は、

なぜか私と同じアパートの別棟に引っ越して来たのだ。

何も知らずに、ゴミ捨て場で再会した時はとても驚いた。

こんな所まで追いかけて来て、そんなに私の事が好き?

という冗談に、

「美海、馬鹿なの?」

と一蹴された。


第一希望の大学に落ちて、

滑り止めの大学がそのアパートの近くなんだとか。

近くだなとは思っていたけどまさかアパートが一緒だなんて、

腐れ縁すぎるわ。としれっと言っていた。

私の方が年上なのにきっと年上だと思った事は無いんだろう。

小さい時から何だかとてもよく面倒を見てもらってたように思う。

口は悪いが(私に対してのみ)美人で気の利く良い娘に育ったな、

としみじみ思う。

電話をかけて来たのも、ある日突然私の部屋に灯りが付かなくなったので

どうしたのかと思ったようだ。


「あーまぁ大丈夫だよ。

 悪い人では無さそうだし。

 日曜以外ほとんど家にいないし。

 日曜でもだいたい一日書斎に籠ってて、

 顔会わすのは夜の二時間くらいだし」


「・・・その夜の二時間ってなんなのよ」


神妙な声で尋ねるものだから吹き出してしまった。


「どんな想像したの日向。おもしろい」


真面目に聞いてるのよ!と顔を真っ赤にしているのが目に浮かぶ。


「ごめんごめん、滝さんが帰宅したらまず一杯のお茶を淹れる。

 その後、彼がお風呂に入ってる間に食事を温めたり、

 準備をして、食べ終わったら片付ける。それだけ」


「食事って、作って置いといたらだめなの?」


「それでも良いって言ってたけどねー。

 帰宅しての一杯のお茶だけはどうしても淹れてほしいって言ってたから、

 じゃぁまぁついでに食事もって思って。

 それに料理って多少雑でも、温かいと美味しく感じたりするじゃない?」


「酔っぱらって、絡まれたりしないの?」


「あ、そう言えば」


「え!!」


「呑まないねー滝さん」


「あ、そう。ちょおっと!変な言い方しないでよ!」



怒っている。だってその反応が楽しくて。とは言はない。



「あはは、そうね。そういえば呑まないわ。

 滝さんタバコもやんないしね。

 だからきっと見た目年齢若いんだ」


「・・・そうなの?ふーん。まぁ美海が安心して生活できるならいいわ」


「・・・日向ってほんと」


「うるさい」


私の事が好きだね。と言おうとしたら素早いカウンターをくらった。

うーん。良いタイミングだ。グッジョブ。


「桜は終わっちゃたけど楓の緑がとても綺麗だよ。

 今度遊びにおいでよ」


そうね、せっかくだから、またね。日向は電話を切った。

本当に来る気だ。

彼女は私に対して社交辞令は言わない。

それまでに部屋を片付けよう。

と、隅の方に追いやっている引っ越しの荷物の入ったダンボール箱を見た。

でも今日は寝よう。

一週間経ってやっと馴れてきた備え付けのベッドに潜り込んだ。


~つづく~




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『MIMI』第二話・雲野詩子

MIMI      -ミミと美海と滝さんについて-


   第二話




若く見えるが話し方がずいぶん落ち着いている。

やはり二十代ではない。

耳障りの良い声でさらりと話す。

大きな声ではないのにしっかり耳に入ってくる。

明らかに、寝起きです。

と主張する髪型はとりあえず置いといて、

雰囲気や見た目からして全くモテないわけではなさそうだ。

37歳まで独身でいるなんて不思議だな、なんて余計なお世話な事を考えた。

家政婦を雇うより奥さんが一人いた方がいいように思うが、人それぞれか。



「少し仕事の説明をするね。

 内容は家事全般。掃除洗濯それから食事の用意。

 くらいかな、

 休憩は好きな時に好きなだけとってくれてかまわないよ。

 でも仕事はしてね。

 休みは僕の休みと一緒の日曜、祝日にしてもらっていいかな? ありがとう。

 他にも必要な時は相談してくれたらいい。

 僕はいつも7時くらいに家を出て、夜は10時くらいに帰ってくる。

 日によって違うけど、大抵そのくらい。

 朝はお味噌汁だけ用意しておいてくれたらいい、

 お昼はいらない、夜は何でもいいよ。

 出掛けたりしていらない時は連絡するから。

 あとは・・・僕、サラリーマンだから、

 毎日Yシャツにアイロンをかけておいて欲しい。できる?」


「まぁ、一応出来ます」


彼は少し笑って、うん、とうなずいた。

じゃぁ敷地を案内するね。そう言って家の外に出た。

あれ? 庭の案内をしてくれるのかな? と思いながら後に続いた。

 表札に「滝」と書かれた120センチくらいの背の低い門を入ってすぐの所、

木造平屋2LDK(風呂トイレ別付)の、古民家というより

古いモデルハウスのような小さいけれど立派な家があり、

面接のために通されたのはその家のリビングだった。

家の周囲にはぐるっと楓の木が植わっていて、奥に行くと桜の木もあるようだ。

敷地の割に小さな家だなとは思っていたのだが、滝氏の次の言葉には少し驚いた。


「ここは僕の書斎、奥に自宅がある。少し歩くよ。」


そう言う事か。

それは奥さんがいたとしても家政婦が必要だ。


「書斎は一週間に一度ほど掃除してくれたら十分。

 風呂はまず使わないし、トイレとキッチンを主にお願いしたい。

 料理はしないけどここで食べたり飲んだりはするからね。

 北側にある本棚の部屋は何もしなくていいよ」


二分ほど歩くと桜の木の向こうに

洒落たコンクリート打ちっぱなしの三階建てのビルが建っていた。

 三階建て、とは言っても一階は車の駐車スペースになっていて四台は停められるそうだ。

今はきちんとシャッターが降りている。

きっと高級な外車が四台入っているだろうと思っていたが、

自分の車が一台あるだけで、後は来客用なんだとか。

車には特にキョウミが無いようで、持っている一台の車も、

猫も杓子も持っていると言えるほど道に出れば見ない事が無い、

国内メーカー(しかも色は、白)のハイブリッドカーだった。


「僕の生活スペースは二階だけ。

 三階は三部屋あって、それぞれ客室になってる。

 来客のある時だけ用意と片付けをしてくれたら良いよ」


住み込むのであればその内の一部屋を好きに使って良いという事だった。

驚く事に、三部屋それぞれにユニットバスまで付いていた。

もちろん鍵も。

 滝氏の住居スペースの二階は、南側に広いテラスがあり

こじんまりとした2LDKの造りで二つの部屋の間にウォークインクローゼットがあった。

書斎には、古いけれどもとても良い家具が心地良さそうに置かれていて、

そのイメージから考えると、

自宅のインテリアにはもっとこだわりがありそうだと思っていた。

モダンなコンクリートの外観に合わせて、

スマートで華やかな北欧デザイン・インテリア。のような・・・

 実際は、床に無地の簡単なラグ。

その上にベージュのソファーと木製のテーブル。

白の三段ボックスを横に置いて、その上に40インチほどのテレビ。

リビングにはそれだけ。

 ダイニングキッチンには楕円形の食事用テーブル、チェアーセットが一組。

冷蔵庫を始め調理器具はそれなりにそろっていたが、

最近使われたらしいのはポットと湯呑みくらいのようで、

食器も道具もきちんと仕舞い込まれてまるで眠っているようだ。


「あとここは僕の寝室。

 まぁ週に一回軽く掃除をしてくれたらいいから」


窓側に本棚と机。

机の上にはノートパソコン(最新らしくめっちゃ薄い)とプリンタが置いてあり、

その横には書類らしき紙や本、ファイルが重なっている。

本棚にセミダブルのベッド。シーツ一つをとっても特徴は無い。

その他、彼の私物がそれなりに置いてあったが、

広さの割に物が少なく、散らかっているという印象はない。

シンプル、と言えば聞こえは良いが・・・


「申し訳ないんだけど」


そう言って案内されたのは、トイレとバスルーム。

まぁ正直、キレイとは言えない状態だった。

窓はあるのに久しく開けられていないようで、

換気扇を回すだけではとれない、

ほこりっぽさに湿気の混じった不快な空気が漂っていた。

広い浴槽も長く使われていない様子。

トイレのタンクや洗面台にはホコリが溜まり、

もちろん、洗濯物も溜まっている。


「本当は毎日お湯に浸かりたいんだけど」


「毎日お風呂を沸かすと水道光熱費は結構あがりますけど、

 それでも良ければ毎日沸かしておきます」


明らかにお金持ちな人に向かって言う事じゃ無いな。と言ってから後悔した。


「そうなの?じゃぁ美海さんもここのお風呂を使うと良いよね。

 一人で使うならもったいないけど、二人で使うなら悪く無いよね」


「・・・?」 ・・・え?


自分一人が使うのに水道光熱費が上がるのはもったいないが、

他にも誰か使う人がいれば、まぁいいか。と思える、と?

えぇぇぇ、ナニその旅は道連れ的な発想は。

と思ったが、もちろん言わず、


「それは住み込みの場合は、ということですか?」


という質問をした。


「え?住まないの?」


滝氏は驚いた。

えぇ、いやいやその反応に私が驚きますよ。と思いつつ



「いや、住む場合の条件とかも聞いてからでないと決められません」


「条件?」


「家賃や光熱費について・・・とか」


「あぁ・・・」


住み込む場合のそういった事についてはよく考えていなかったようだ。


「あと何かルールのような事があれば」


「ルール・・・ね、それはこれから一緒に考えよう。

 水道光熱費込みで三万でどうだろう。あ、食費も入れて、三万五千。

 車も自由に使って?もちろん燃料費は僕が、いつでも言って?

 どう?良いと思うよ。」


「私の食費を滝さんが半分出してくれるという事ですか?

 アイスとかケーキとかも?」それとも・・・


「アイスやケーキを買う時は僕の分も一緒に買って来てくれる?」


「あぁ、はい。え、いやそれは例えの話です。じゃなくて・・・」


「わかってるよ。食べる物は一緒でいいんじゃないかなっていう提案だよ」


自分の分を別で作るのは大変だと思うしね。

滝氏はそう付け足した。

三万五千円でおやつ代まで出してくれるなんて、住まない訳にはいきませんね。

という心の声が聞こえたかのようなタイミングで滝氏は言った。


「決まりかな」


滝氏はわらった。

その笑顔がなんだか勝ち誇っているように見えてなんだか悔しかったが、

おやつ代の誘惑には勝てなかった。


~つづく~

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『MIMI』第一話・雲野詩子

MIMI  -ミミと美海と滝さんについて-


    第一話

「じゃあ、美海さん今日からよろしく」

目の前の男性はそう言った。

間違いなく、そう言った。

「えっ」

と、少し戸惑ったが流れにまかせる事にした。

そういう訳でその日から私は彼の家政婦になったのだ。




家政婦募集の張り紙を発見したのは、その日、を溯ること三日前の事だ。

ちょうど5年ほど勤めたインテリアショップを辞めて

一ヶ月ほどぼんやりと過ごしそろそろ何か次の仕事を探そうか

と思っている時の事だった。

海に行った帰り道、たまたま通った住宅街で見つけた、家政婦募集のはり紙。

家政婦か・・・考えた事も無い職業だなとは思いつつ

昔読んだ家政婦が主人公の小説を思い出した。


悪く無いかも。

根拠は無く、特に深くも考えず、


  *家政婦募集*
月収 20~25万円
休み 週1日(他、応相談)
住み込み可

      連絡先 滝漣太朗
          xxx-xxxx-2789



一見、良すぎる月収に、十分怪しさは滲み出ていた(今思うと)のだが、

家政婦ってそういうものなんだろうと安易に思ってしまったのだ。

知らない。とは怖い事である。

ちゃんとした家政婦派遣会社などの求人であったなら

会社名が明記してあっただろうし、

きっと時給や日給で表記され、

研修有りだとか必要な資格だとか書いてあるはずだ。

きちんとしたお屋敷の家政婦であればはり紙で募集はしないだろう。

だいたい、住み込み可、って何だ。

個室寮有り、なら旅館などの募集でよく見かけるが。

気楽にも、あ、住めるんだラッキー。

今のとこより家賃安かったら移ろうかな。なんてその時は思った。

あともう一つだけ文句を言わせて欲しい。

連絡先の名前。
(漣が読めなくて滝ナニ太朗だろう?と思っていた)

この名前を見て私はすっかり勝手におじいちゃんだと思ってしまったのだ。

なので迷わず電話をして、面接に至ったと。
(あぁ、電話の声で気付くべきだった。)

そして面接当日、出て来たのはまだ若い(一見)男の人だった。


「名前は滝漣太朗(タキレンタロウ)年は37歳、この家の住人は僕一人。

  ネコ好き?  そう、良かった。

    野良なんだけど庭に住み着いてて、たまに餌あげてやってね」


まぁ、37といわれれば37。

でも29といわれても29に見えなくも無い。

独身だからか若く見えるな、という第一印象。

どちらにしてもおじいちゃんだとばかり思っていた私としては、

ダマされた!

休み時間にはおじいちゃんと縁側でのんびりお茶をするはずだったのに。

と勝手におじいちゃんだと思い込んでいたくせに心の中でブーブー文句を言った。

だいたい、何だそのタキレンタロウって音楽家みたいな名前は。

笑ってやりたかったが心の中でやめておいた。

「町田・・・みうみさん?」

「あ、いえ、ミミです。町田美海です」

「へぇ、奇遇だね。庭に住み着いてるネコもミミっていうんだ。
         

        人懐っこい方ではないけど、まぁ仲良くしてあげて」

「あ、はいわかりました」

ええー・・・ネコと同じ名前。

この名前だとよくあることだけど、私はネコじゃない。

けどきっと今、彼の中で私とネコのミミは同じ引き出しの中に入った。



~つづく~

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雲野詩子~詩~

無題


新しい時が動きだす


自分の道を生きるという事は


私に与えられた人生を生きるという事なんだろう


私は私以外の他の誰にもなれないのだから


その事を理解し受け入れた時に


本当の自分の道を歩き始める事が


出来るのではないかと


今は思う

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